健康な暮らしは高断熱な住まいからconcept
知っておきたい室温と健康リスクの関係
「温かい家」が健康寿命を延ばす!
そもそも日本の住宅は夏の暑さ対策が中心で、冬の寒さは我慢するものと考えられてきました。そのため室温の低さが問題で、欧米の住宅に比べて対策も遅れています。一方で、断熱性能を上げるほど健康状態がよくなることもわかってきました。健康状態を維持・向上させるには快適な室温を保つことが極めて重要だということです。
暖かな住まいで健康診断数値が良い
年齢、性別、世帯所得、生活習慣を調整した上でも、朝の居間室温が18℃未満の住宅(寒冷住宅群)に住む人の総コレステロール値、LDLコレステロール値※1 が有意に高く、また、心電図の異常所見※2が有意に多い。
暖かい住まいが介護予防に寄与?
ヒートショック問題の現状
ヒートショックは大きく2つに分けられると考えています。ひとつは、体あるいは体の一部が急激な「温度差」にさらされ、局部的な血圧の上昇(サージ)が全身に伝わり、主に循環器系の疾患を引き起こすヒートショックです。冬のお風呂や脱衣室、トイレなどで起こりやすく、年間1万数千人が命を落としているといわれています。分かりやすい例としては、ヒートショックが原因と推測される改訂の浴槽での溺死者数だけみても13年間で1.9倍に増加し、交通事故による死者数を大きく上回っています。
もうひとつ、あまり知られていませんが冬の「低温」に伴うコールドダメージともいえるヒートショックがあります。2015年に発売された海外の研究によれば、日本人の死亡者のうち約10%に相当する12万人が冬の「低温」の影響で亡くなっていると報告されています。これは「温度差」によるヒートショックの約10倍に上り、私たちが認識している以上にヒートショックは大きな問題といえます。